関西(京都・大阪・滋賀 等)を中心に自然素材を使用した高断熱・高気密の省エネルギー住宅を設計しています

UA値が小さいほど省エネ?

UA値というのは建物の内部から床、壁、屋根、開口部を通して外部へ逃げ出す熱量を外皮全体で平均した値で、外皮熱損失量の合計を外皮等面積で除した値のことです。 

値が小さければ小さいほど省エネ住宅であるということが言えます。しかし、冬場は窓から太陽光が入ってきます。窓が南面方向に多ければ多いほど太陽から差し込む熱量は多くなってきます。

同じUA値の建物でも、太陽光をたくさん取り込む建物の方が、冬場の暖房エネルギーの消費量は少なくなり省エネになりますから、UA値だけで省エネかどうかの判断するのは問題があります。UA値だけではなく、暖房消費エネルギー量も考慮すべきです。

また、暖房消費エネルギーのことを考えて窓を大きくしょうとする場合、関西エリアの次世代省エネ基準の仕様からしますと、壁に較べて、窓は1/7程度の熱抵抗しか持っていません。窓を大きくして、太陽光をたくさん入れて省エネをはかろうとすれば、逆にUA値が大きくなっていくわけです。

より優れた高断熱住宅というのは、一概にUA値だけでは推し量れない面があるということをご理解いただけたかと思います。壁や屋根の断熱性能、それぞれの方向に取り付ける窓の位置や大きさ並びに断熱性能、換気関係(熱交換器も含めて)の要素をうまくデザインしてこそ、初めて、省エネと言われる高断熱住宅を組み上げることができるのです。

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